HR BrEdge社会保険労務士法人の正社員でも障害年金を受給することは可能でしょうか？

正社員でも受給できる？障害年金の基本と注意点

障害年金は、病気やケガなどで日常生活や仕事に支障がある人に支給される公的年金制度です。よくある誤解として、「正社員として働いていると障害年金を受け取れないのでは？」という疑問があります。しかし、実際には正社員として働いていても、障害年金を受給できるケースがあります。本コラムでは、その条件や注意点について詳しく解説します。

1. 障害年金の受給条件

障害年金には、「障害基礎年金」と「障害厚生年金」の2種類があります。いずれも受給するためには、以下の条件を満たしている必要があります。

• 初診日要件：障害の原因となった病気やケガの初診日が、国民年金または厚生年金の加入期間内であること。
• 保険料納付要件：一定の期間、年金保険料を納めていること（原則として直近1年間に未納がないこと）。
• 障害等級要件：障害の程度が、障害等級（1級または2級、厚生年金の場合は3級まで）に該当すること。
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2. 正社員でも受給できるケース

「正社員として働けるなら、障害年金の対象にならないのでは？」と思うかもしれません。しかし、以下のような場合は、正社員であっても受給可能です。

• 障害の程度が2級以上に該当する場合
  例えば、視覚障害で両眼の視力が0.05以下の場合や、精神疾患で日常生活に大きな支障がある場合などは、仕事をしていても障害年金の対象となります。

• 厚生年金加入者で、障害等級3級に該当する場合
  厚生年金に加入していた期間に発症し、障害等級3級に該当すれば、障害厚生年金を受け取ることができます。たとえば、手足の機能障害などが該当することがあります。

• 合理的配慮のもとで働いている場合
  企業が障害者雇用として特別な配慮をしており、フルタイム勤務が難しいにもかかわらず何らかの調整のもとで働いている場合も、障害年金が受け取れる可能性があります。

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3. 障害年金を受給する際の注意点

正社員として働きながら障害年金を受け取る場合、以下の点に注意が必要です。

• 所得制限：障害基礎年金（特に20歳前の傷病によるもの）には所得制限があり、一定額を超えると支給停止になる可能性があります。
• 更新審査：障害年金は定期的に更新審査があり、症状の改善が認められれば支給が停止されることがあります。安定して働いていると判断されると、支給が継続されない可能性もあります。
• 就労状況の影響：勤務内容や勤務時間が通常の正社員と変わらない場合、障害の程度が軽いとみなされ、障害年金の対象外とされることもあります。
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4. まとめ

正社員として働いているからといって、必ずしも障害年金を受け取れないわけではありません。障害の程度や働き方によっては、正社員でも受給が可能です。ただし、受給資格を満たしているかどうかは、専門家に相談することをおすすめします。障害年金を適切に活用し、働きながら安心して生活を送るための準備をしましょう。